IVY405

耐熱ポリイミドテープ

Heat-resistant polyimide

耐熱性・絶縁性・低コスト。三拍子そろった工程用テープ

耐熱ポリイミドテープとは

耐熱ポリイミドテープは、高温環境下でも形状や粘着性能が安定しやすい、工程用のマスキングテープです。
本製品は、基材にポリイミド(PI)フィルムを使用したポリイミドテープで、電子部品製造や塗装・表面処理など、熱が加わる工程における保護・マスキング用途に適しています。

特長

  1. 高温工程でも安定しやすい耐熱性
    リフロー工程や加熱乾燥など、高温がかかる環境下でのマスキングに対応しやすい設計。
    工程後の再剥離性を追求した標準粘着設計ですので、糊残りのリスクを最小限に抑えます。

  2. 汎用タイプ
    汎用性の高い”標準粘着”タイプの設計です。
    「しっかり貼り付く」「剥がしやすい」を両立したバランス型の工程材料です。

  3. 回路基盤への追従性(段差・凹凸になじみやすい)
    回路基盤表面などの凹凸に対してなじみやすく密着しやすいため、マスキング境界の安定化に役立ちます。

  4. 電気絶縁用途にも使いやすいPI基材
    ポリイミドフィルムは、耐熱性に加え電気絶縁性にも優れる材料として知られており、
    電子部品周りの保護・仮固定用途にも適しています。

  5. コストを抑えた汎用品(中国製)
    「性能は同等クラスで、調達コストは抑えたい」というニーズに向けた選択肢。
    量産工程や使用量の多い現場でも導入しやすい価格帯を狙っています。

導入事例

  1. はんだリフロー工程の耐熱マスキング(基板・部品周辺の保護)
  2. 粉体塗装・焼付塗装のマスキング(耐熱が必要な塗装工程)
  3. メッキ工程のマスキング(部分保護・液の回り込み対策)
  4. 電子部品の耐熱保護・仮固定(工程中の位置決めや保護)
  5. トランス/コイル/モーター周辺の絶縁保護・固定補助
  6. 二次電池関連(電極・端子周りの絶縁/保護用途)
  7. 治具・部材の一時固定(高温環境下での仮止め)
  8. 回路基盤へのマスキング(標準PIテープで浮やすい箇所の対策)
  9. プリント基板の実装工程(リフロー・フローはんだ)
  10. 端子部の保護(金メッキガード)や、リフロー時の部品固定に
  11. 粉体塗装・高温焼付塗装のマスキング
  12. 塗膜が厚くなる塗装工程や、強い風圧がかかるエアブロー工程でのズレ防止
  13. 二次電池・電子部品の絶縁保護
  14. バッテリー電極の絶縁や、トランス・コイルの層間絶縁、エッジの保護
  15. 異種材料の固定・スプライシング
  16. シリコーン剥離紙の継ぎ目処理や、高温下での治具固定
  17. 3Dプリンターのプラットフォーム保護
  18. 耐熱性と平滑性、適度な密着性が必要な造形面の下地として

◇ 製品仕様

  • 製品名: 耐熱ポリイミドテープ
  • サイズ: お打ち合わせにて対応
  • カラー: 琥珀色
  • 基材 : PI(ポリイミド)
  • 粘着剤: シリコン系
  • 特性 : 高温下でも安定したマスキング性能

◇ IVY405の課題解決事例

お客様が抱える複雑な課題に対し、当社ならではのノウハウで解決に導いた事例をご紹介します。

事例1. 高温環境下の「絶縁確保」と「糊残り防止」の両立
  • Before(課題):
    粉体塗装やリフロー工程において、「280℃近い高温」に耐えつつ、剥がした後に粘着剤の残留(糊残り)がない、
    かつ高い電気絶縁性(破壊電圧)を満たすテープが見つからない。
  • After(解決):
    ポリイミドフィルム基材の「IVY405」をご提案。280℃/1hの耐熱テストおよび剥離テストを実施し、基材の収縮や糊残りが起きないことを確認。
    電子部品のマスキング・保護用途として、実用上十分な絶縁性を確保しつつ、安価な汎用品への切り替えによるコストダウンも実現できました。
  • Why(当社の強み):
    単なるカタログスペックの提示にとどまらず、お客様の実際の使用条件に即した評価用サンプル提供をサポートいたします。
    ※有償になる場合がございます。
事例2. 特殊条件・細幅テープの「導入障壁」を解消
  • Before(課題):
    当社の通常の製造ロット(標準ロット)では数量が多すぎることが、お客様にとって導入の障壁になっていた。
    また、細幅(6mm)にスリット加工した際の変形(巻きズレ・テレスコ)リスクが懸念されていた。
  • After(解決):
    当社の柔軟な納期対応の強みを活かし、社内の製造・管理部門と柔軟に調整を行うことで、「分納(分割納品)」によるスケジュールを構築し、お客様の在庫負担を解消しました。
    同時に、細幅特有の変形を防ぐため、温度・湿度管理に加え「水平保管の徹底」といった安全な運用ルールをセットでご提案しました。
  • Why(3つの強み):
    1. 的確な提案力:現場の用途を正確に把握し、最適な解決策を導き出します。
    2. 柔軟な供給体制:メーカーならではの社内調整力で、「分納(分割納品)」などのご要望に対応します。
    3. 真摯なサポート体制:製品の特性や弱点、品質リスク(保管条件など)を事前に説明します。
事例3. 価格高騰時のスムーズな「代替品切り替え」サポート
  • Before(課題):
    既存テープの価格高騰が負担だが、品質保証部門の承認(4M変更)のハードルが高く切り替えが進まない。
  • After(解決):
    性能要件を満たしつつも安価な「IVY405」を代替品としてご提案。
    テープの特性値はあくまで「代表値」である旨をご説明した上で、実機評価用のサンプルを迅速に手配。
    現行品の在庫消化スケジュールを見据え、納期を考慮した無理のない切り替えスキームを構築しました。
  • Why(当社の強み):
    単なる製品比較にとどまらず、お客様の社内承認プロセスや在庫状況まで踏み込んだ伴走型の切り替えサポートを実施します。
事例4. 耐熱性を必要とするフィルム製造時の「スプライス用」への最適化
  • Before(課題):
    耐熱性が求められるフィルム製造時のスプライス(ツナギ)工程において、適切なテープの選定が必要だった。
    当初は標準的なポリエステル粘着テープ(IVY250)で検討を進めていたが、製造時の熱負荷に対する確実な対応が求められていた。
  • After(解決):
    大手素材メーカー様での案件において、より耐熱性に優れたポリイミドフィルム基材の「IVY405」へご提案を切り替えました。
    サンプル評価を実施した結果、要求される耐熱性をクリアし、スプライス用途として問題なく使用できることが確認され、ご採用に至りました。
  • Why(当社の強み):
    当初検討していた製品に固執せず、お客様の実際の使用環境や求められるスペック(耐熱性)に合わせて、より適切な製品へと速やかに提案を軌道修正する柔軟な対応力があります。

◇ よくある質問(FAQ)

Q. フィルムのツナギ用途(スプライス)やマスキングで、耐熱テープを選ぶ際の注意点は?
A. カタログに記載されている粘着力や耐熱温度は「代表値(測定値の一例)」であり、保証値ではありません。既存品からの切り替え時は、実際の被着体との相性や「作業時のカット性」、剥離時の糊残りの有無などが現場の作業性に影響します。当社では事前のサンプル評価と、十分なテスト期間の確保をサポートいたします。

Q. 6mmなどの「細幅」で変形しやすいテープを使用する際の対策は?
A. テープは細幅になるほど、特に暖かい季節にテレスコ(巻きズレ・タケノコ状の変形)のリスクが高まります。高温多湿や直射日光を避ける適切な温度管理指導に加え、「必ず水平にして保管する」といった現場での運用ルールの徹底をご提案しています。

Q. 4M変更申請の手間を減らし、スムーズに切り替えるには?
A. 製品選定だけでなく、評価用サンプルの迅速な手配や、在庫消化スケジュールに合わせた「導入ロードマップ」の構築など、品質保証部門の承認を後押しするきめ細やかなサポートを行っています。評価時に懸念となる特性差異についても、事前にクリアにいたします。

◇ 確実な導入のために

いずれの事例におきましても、本採用前にサンプルによる十分なテスト・評価を行っていただいております。カタログ上の数値だけでは測れない「現場での作業性」や「相性」を事前にご確認いただき、品質リスクを極限まで減らした上での導入をお約束いたします。

◇ 特性

項目 単位 測定値 備考
テープ厚 μm 50
基材厚 μm 25
破壊電圧 Kv 4.5
引張強度 N/25mm 90
伸び率 % 50
粘着力 N/25mm 5.0 JIS Z 0237
耐熱性 ℃/1h、残留物なし 280

※上記の値は、測定値の一例であり保証値ではありません。